戦争の夢。特攻隊。あぁ、神風特攻隊だと思いました。
目を開くと一面セピア色。(…とモノクロの中間くらいの不思議な世界)
見えるもの全てがフィルターが掛かったかのように、すべて、その色。
砂っぽい、埃っぽい、濁った、澱んだ空気。辺りに轟く爆音。
気づくと私の背後にはこれから、突撃に行くのであろう戦闘機が一機。
エンジンをかけると機体がガタガタと明らかに、急いで作ったガラクタの、もう壊れてしまいそうな、そんな虚しい音を出していて。
仲間に声を掛け、完全にコクピットへ体を沈める隊員。止まない、エンジン音。
風の流れが変わる。
エンジンを全開にして地面を飛び出そうとする、私の真横を通り過ぎ、空に向かうその戦闘機に向けて叫んだ。だって、私はこのオワリを知っているから。あなた一人が死ににいったって何も変わらないんだ、って。
「そんなのじゃ無理だよ!!勝てっこないッ!!」
そう叫んで、きっと聴こえていないって分かってて。でも、そのコクピットの隊員が振り向く。私の、その声で。私をしっかり視界に捉えた。
笑ってた。その、隊員。これから死ににいくって分かってるのに。
もしかしたら、勝てっこないなんて一番分かってるのは、この人なんじゃないか。
笑ってたんだ。悲しくなるくらい綺麗な顔で。死ににいくのに。
それからは、もう飛び立った途端に、相手の軍に標的にされて飛んでくる銃弾。
何発も、何発も、何発もコクピットを狙われて放たれる軌跡。飛び散るガラスと機体の鉄板。外装が剥がれて、銃弾とガラスの破片を雨のように浴びて、中の隊員はもうきっと息をするのもやっとで、焼けるような痛みと額から流れる血で視界がきかなくても、それでもこう言ったんだ。
「まだだ、まだいける」って。
さらにスピードを上げて、それこそ風のように突き進む機体。
その速さに付いて行けずにバリバリと、一枚一枚剥がれ落ちる鉄板と機体の部品が飛び散って、砕け散って。それにも増して浴びるような銃撃。
きっと、もう隊員の意識はなかった。息も引き取っていたのかもしれない。
それでも、操縦桿を握り締めたままだったんだ。
その直後、機体が爆発する。黒い煙を上げて、あまりにも大きく視界を埋めるから、それが敵軍に当たって、使命を果たして爆発したのか、あるいは辿り着く前に爆破してしまったのかは分からない。
きっと、私は何か叫んだんだ。でも、もう、音にならなかった。
轟音に掻き消されて、私の存在自体も何もなくなってしまったんだ。
……って夢をみました。
「勝てっこない!!」って叫んだ私を隊員が振り向いて、笑った時はもう言葉に言い表せない。なんでっ!?って思った。なんで、殺されに、死ににいくのに、そんな顔が出来るのって思った。
機体が飛び立って〜…銃弾を浴びる時は、私の目線は隊員でした。
目の前の黒い大きな何かから飛んでくる、銃弾が。何発も、何発も。
それが、見える。スローモーションかなにかのように。
ガラスに当たって貫通して、体に減り込んで貫くのも。
痛みよりも衝撃が勝ることを。その一発が過ぎるとあとはもう浴びるようにコクピットに降り注ぐ銃弾も。流れる血も、エンジンの焼ける臭いも。風の音さえも。
ガタガタと悲鳴を上げる機体の振動も。全部、ぜんぶが、色の薄い世界で、すべてがあまりにもリアルで。
起きた時、本当に震えた。心臓が早鐘を打っていて、もう自分じゃどう制御していいのか分からないくらい、動揺してた。
本当に、今私がいるこの場所は平和で幸せで、当たり前のように思ってしまうことでも、本当はとてつもなく温かくて有り難いもので。
戦争はダメだ。何も生み出したりはしない。
でも人間は愚かだから、間違いを何度も繰り返す。
何度も過ちを繰り返しては悔やみ、また同じ過ちを繰り返す。
でも、やっぱりダメなんだ。分かって欲しい。
…今朝方見たこの夢の原因は、昨晩にお祖母ちゃんと戦争の話をしていたからだということにハタと気がついた。
目を開くと一面セピア色。(…とモノクロの中間くらいの不思議な世界)
見えるもの全てがフィルターが掛かったかのように、すべて、その色。
砂っぽい、埃っぽい、濁った、澱んだ空気。辺りに轟く爆音。
気づくと私の背後にはこれから、突撃に行くのであろう戦闘機が一機。
エンジンをかけると機体がガタガタと明らかに、急いで作ったガラクタの、もう壊れてしまいそうな、そんな虚しい音を出していて。
仲間に声を掛け、完全にコクピットへ体を沈める隊員。止まない、エンジン音。
風の流れが変わる。
エンジンを全開にして地面を飛び出そうとする、私の真横を通り過ぎ、空に向かうその戦闘機に向けて叫んだ。だって、私はこのオワリを知っているから。あなた一人が死ににいったって何も変わらないんだ、って。
「そんなのじゃ無理だよ!!勝てっこないッ!!」
そう叫んで、きっと聴こえていないって分かってて。でも、そのコクピットの隊員が振り向く。私の、その声で。私をしっかり視界に捉えた。
笑ってた。その、隊員。これから死ににいくって分かってるのに。
もしかしたら、勝てっこないなんて一番分かってるのは、この人なんじゃないか。
笑ってたんだ。悲しくなるくらい綺麗な顔で。死ににいくのに。
それからは、もう飛び立った途端に、相手の軍に標的にされて飛んでくる銃弾。
何発も、何発も、何発もコクピットを狙われて放たれる軌跡。飛び散るガラスと機体の鉄板。外装が剥がれて、銃弾とガラスの破片を雨のように浴びて、中の隊員はもうきっと息をするのもやっとで、焼けるような痛みと額から流れる血で視界がきかなくても、それでもこう言ったんだ。
「まだだ、まだいける」って。
さらにスピードを上げて、それこそ風のように突き進む機体。
その速さに付いて行けずにバリバリと、一枚一枚剥がれ落ちる鉄板と機体の部品が飛び散って、砕け散って。それにも増して浴びるような銃撃。
きっと、もう隊員の意識はなかった。息も引き取っていたのかもしれない。
それでも、操縦桿を握り締めたままだったんだ。
その直後、機体が爆発する。黒い煙を上げて、あまりにも大きく視界を埋めるから、それが敵軍に当たって、使命を果たして爆発したのか、あるいは辿り着く前に爆破してしまったのかは分からない。
きっと、私は何か叫んだんだ。でも、もう、音にならなかった。
轟音に掻き消されて、私の存在自体も何もなくなってしまったんだ。
……って夢をみました。
「勝てっこない!!」って叫んだ私を隊員が振り向いて、笑った時はもう言葉に言い表せない。なんでっ!?って思った。なんで、殺されに、死ににいくのに、そんな顔が出来るのって思った。
機体が飛び立って〜…銃弾を浴びる時は、私の目線は隊員でした。
目の前の黒い大きな何かから飛んでくる、銃弾が。何発も、何発も。
それが、見える。スローモーションかなにかのように。
ガラスに当たって貫通して、体に減り込んで貫くのも。
痛みよりも衝撃が勝ることを。その一発が過ぎるとあとはもう浴びるようにコクピットに降り注ぐ銃弾も。流れる血も、エンジンの焼ける臭いも。風の音さえも。
ガタガタと悲鳴を上げる機体の振動も。全部、ぜんぶが、色の薄い世界で、すべてがあまりにもリアルで。
起きた時、本当に震えた。心臓が早鐘を打っていて、もう自分じゃどう制御していいのか分からないくらい、動揺してた。
本当に、今私がいるこの場所は平和で幸せで、当たり前のように思ってしまうことでも、本当はとてつもなく温かくて有り難いもので。
戦争はダメだ。何も生み出したりはしない。
でも人間は愚かだから、間違いを何度も繰り返す。
何度も過ちを繰り返しては悔やみ、また同じ過ちを繰り返す。
でも、やっぱりダメなんだ。分かって欲しい。
…今朝方見たこの夢の原因は、昨晩にお祖母ちゃんと戦争の話をしていたからだということにハタと気がついた。
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